Vivy -Fluorite Eye’s Song- Vivy -Fluorite Eye’s Song-

――私の使命は、歌でみんなを幸せにすること ――私の使命は、歌でみんなを幸せにすること

SPECIAL

インタビュー
2021.06.17

キャストインタビューvol.8
アーカイブ役:大原さやか

――台本を読まれた際の印象を教えてください。
昔からAIを扱う映画や小説などが好きなこともあり、個人的にとてもワクワクしていました。アーカイブは割と重要な役割だったかと思うのですが、私の場合は事前にその先の脚本をいただいたりということはなかったので(もちろんあえてかと!笑)、最初のうちは全体像がなかなかつかめずにいました。でもそのいい意味での不透明感に、密かに興奮していました
――ご自身が演じたアーカイブの第一印象を教えて下さい。また、実際に演じられていかがでしたでしょうか。
コンピューター音声やアナウンス系のものは普段からやらせていただく機会が多いので、今回も作品の世界観を補完する説明役のスタンスのつもりで、第1話のアフレコに向かいました。そうしたら、収録前の説明でスタッフさんから「あ、ラスボスの立ち位置です。」と告げられて、「えええっ?!」と…1ミリも予想していなかったことだったので、とにかくものすごーくびっくりしたことを覚えています(笑
――アーカイブを演じる上で心掛けていたことや、難しかったことはありましたか?
最後の最後にヴィヴィと対峙することになる存在なのだと知ったところで、アーカイブに余計な感情をのせるわけにはいかないので、とにかく明瞭にフラットに聞きやすく、ニュートラルなテンションをひたすら保つことを心がけました。といっても、アーカイブ自身の出番は途中しばらくなかったので、一体その間にヴィヴィたちに何が起きたのか、もう毎週毎週気になって仕方なかったです!そういう意味では半分以上、一視聴者で一ファンかも?!
――アフレコの印象深いエピソードを教えてください。
12話で初めてアーカイブの意図が明らかになるのですが、ヴィヴィと会話するアーカイブが途中から『わたしたち』と『わたし』という2つの立場に分かれて語り始めるシーンがありました。温度感と感情で僅かに差をつけてほしいとのオーダーがあり、それぞれを別々に録る方法も提案されたのですが、ヴィヴィと視聴者の皆さんの心に、アーカイブが淡々と、でもよどみなく畳みかける勢いを言葉にのせたかったので、あえて2役を通していっぺんにやらせていただいた緊張感が今でも忘れられません。
――視聴されてみていかがでしたでしょうか。お気に入りのシーンや印象的な台詞があれば教えてください。
そんなのたくさんありすぎて…!どのエピソードも切なくて苦しくて、愛と矛盾に満ちていて、毎回視聴しながら涙していました。数え上げたらキリがありませんが、12話でマツモトが、自分を責めて弱気になるヴィヴィに強く訴えかけるシーンはとても印象に残っています。心を込めることの意味をずっと探し続けてきたヴィヴィに、心なんて質量のないものは僕にはわからない!と言い切りつつ、「あなたにとって、心とはなんですか?」と改めて真っ直ぐ問うマツモト自身にも、それを聞いて瞳を震わすヴィヴィにも、確かな『心』を感じたのは、きっとわたしだけではないはずだから。
――大原さんにとっての「Vivy -Fluorite Eye’s Song-」のおすすめポイントや、今後の見どころを教えてください。
今の時点ではもう残すところ最終回のみなので…すべての瞬間をお見逃しなく!としか言えません。ただ、最初の頃は、エンディングのドミノの描写を見ても特に何も感じなかったのに、回を追うごとに、次々と倒れて色を変えながら連鎖していくドミノに込められた意味がわかってきて。それからはもうEDを見るたびに、今までのヴィヴィたちの軌跡が走馬灯のように浮かんで…一番の号泣ポイントになってしまいました(笑)
――最後に視聴者の方へメッセージをお願いします。
ここまでヴィヴィを応援していただき、本当にありがとうございます!
ヴィヴィという存在を通して改めて、生きることの意味や、人を愛おしく思うことの大切さ、心というものの存在の不確かさ、そんな全てをひっくるめた人間の持つ矛盾と愚かさ···たくさんのことに気付き、考えるきっかけになりました。わたしはこの作品が大好きです。そして作品のあちこちから溢れ出しほとばしる、スタッフさんたちの情熱と愛情にも胸打たれるのです。どうぞ、スタッフとキャスト陣の魂のこもった最終回に、ヴィヴィたちの真っ直ぐな生き様に、あなたの「心」を震わせていただけますように。